PCリンクスでは、パソコンの設定・修理から組込み機器の受託開発まで承ります。

 

Raspberry Pi で消費電流を測定する

5回目の今回は、Raspberry Piの5V電源の消費電流値を測定します。

スペックでは、5V/700mA(3.5W)と記述されていますが、今回は、サーバ専用機として使用する予定ですので、LANケーブルのみを接続した状態で、消費電流値を測定します。
可能なら外部のACアダプタを使用することなく、「MicroServerのUSBポートから電源を供給できればいいなー」という目論見です。

 

消費電流測定の準備

Raspberry Pi へ供給する5V電源は、Powerコネクタではなく、ヘッダーコネクタの5V/GND端子から供給し、マルチメータで計測します。LANケーブル以外は、何も接続していない状態で計測します。

Raspberry Pi の回路図を見たい場合は、下記のpdfを参照ください。

Raspberry-Pi-Schematics-R2.0

 

Raspberry Pi 5V 300x193 Raspberry Piで消費電流測定

  <P1コネクタのピンアサイン>

 5V    : 2Pin

 GND : 6Pin

Raspberry Pi 5V Icc 300x270 Raspberry Piで消費電流測定

 

 マルチメータ(電圧・電流測定) : Agilent 34401A

 

 直流安定化電源 : KIKUSUI MODEL PAD16-18L

 

消費電流測定

Raspberry Pi の起動時の消費電流の実測値を下記に示します。

1.初期設定状態での動作(700MHz動作)
※起動時の最大電流値 = 448mA / 安定時 = 380mA / SDカードのベンチマーク動作時 = 447mA
※1分40秒ころの450mAは、SDカードのベンチマーク試験を実施したことにより増加。

5V Icc 01 300x219 Raspberry Piで消費電流測定

 ARM = 700MHz

 GPU processor core = 250MHz

 SDRAM = 400MHz

 ARM/GPU core voltage = 1.2V

2.オーバークロック動作-1(700MHz / 1000MHzダイナミック動作)
※起動時の最大電流値 = 517mA(2秒) / 安定時 = 382mA / SDカードのベンチマーク動作時 = 453mA

5V Icc 02 300x219 Raspberry Piで消費電流測定

 ARM = 700MHZ / 1000MHz

 GPU processor core = 250MHz / 500MHz

 SDRAM = 400MHz / 600MHz

 ARM/GPU core voltage = 1.2V / 1.35V

3.オーバークロック動作-2(1000MHzスタティック動作)
※起動時の最大電流値 = 525mA(2秒) / 安定時 = 421mA / SDカードのベンチマーク動作時 = 495mA

5V Icc 03 300x219 Raspberry Piで消費電流測定

 ARM = 1000MHz

 GPU processor core = 500MHz

 SDRAM = 600MHz

 ARM/GPU core voltage = 1.35V

 

Raspberry Pi のステータス確認

Raspberry Pi の動作状態を確認します。
最初に、Raspberry PiのSoCの情報を確認します。

[root@ms03 ~]# cat /proc/cpuinfo
Processor       	: ARMv6-compatible processor rev 7 (v6l)
BogoMIPS            : 996.14
Features        	: swp half thumb fastmult vfp edsp java tls
CPU implementer 	: 0x41
CPU architecture	: 7
CPU variant     	: 0x0
CPU part        	: 0xb76
CPU revision    	: 7

Hardware            : BCM2708
Revision        	: 100000f
Serial          	: 00000000febafb3d

cpuのスピードを確認します。

[root@ms03 ~]# cat /sys/devices/system/cpu/cpu0/cpufreq/scaling_cur_freq
1000000

次に、CPUの温度を確認します。

[root@ms03 ~]# cat /sys/class/thermal/thermal_zone0/temp
54610

OSのカーネルバージョンを確認します。

[root@ms03 ~]# uname -a
Linux ms03 3.6.11-aufs+ #1 PREEMPT Sun Mar 3 01:32:00 JST 2013 armv6l GNU/Linux

メモリ容量を確認します。

[root@ms03 ~]# cat /proc/meminfo
MemTotal:         497368 kB
MemFree:          158340 kB
Buffers:           53840 kB
Cached:           223388 kB
SwapCached:            0 kB
Active:           192200 kB
Inactive:         116300 kB
Active(anon):      33000 kB
Inactive(anon):      244 kB
Active(file):     159200 kB
Inactive(file):   116056 kB
Unevictable:           0 kB
Mlocked:               0 kB
SwapTotal:             0 kB
SwapFree:              0 kB
Dirty:               260 kB
Writeback:             0 kB
AnonPages:         31284 kB
Mapped:             8876 kB
Shmem:              1976 kB
Slab:              22436 kB
SReclaimable:      18860 kB
SUnreclaim:         3576 kB
KernelStack:         856 kB
PageTables:          896 kB
NFS_Unstable:          0 kB
Bounce:                0 kB
WritebackTmp:          0 kB
CommitLimit:      248684 kB
Committed_AS:      81784 kB
VmallocTotal:     516096 kB
VmallocUsed:        1736 kB
VmallocChunk:     299516 kB

SDカードのパーティションテーブルを確認します。

[root@ms03 ~]#  fdisk -l

Disk /dev/mmcblk0: 7860 MB, 7860125696 bytes
4 heads, 16 sectors/track, 239872 cylinders, total 15351808 sectors
Units = sectors of 1 * 512 = 512 bytes
Sector size (logical/physical): 512 bytes / 512 bytes
I/O size (minimum/optimal): 512 bytes / 512 bytes
Disk identifier: 0x00014d34

        Device Boot      Start         End      Blocks   Id  System
/dev/mmcblk0p1            8192      122879       57344    c  W95 FAT32 (LBA)
/dev/mmcblk0p2          122880    15351807     7614464   83  Linux

ファイルシステムを確認します。

[root@ms03 ~]# df -h
ファイルシス   サイズ  使用  残り 使用% マウント位置
rootfs           7.2G  3.8G  3.1G   56% /
/dev/root        7.2G  3.8G  3.1G   56% /
devtmpfs         235M     0  235M    0% /dev
tmpfs             49M  216K   49M    1% /run
tmpfs            5.0M     0  5.0M    0% /run/lock
tmpfs             98M     0   98M    0% /run/shm
/dev/mmcblk0p1    56M   27M   30M   48% /boot
tmpfs             32M  1.7M   31M    6% /tmp
tmpfs             16M     0   16M    0% /var/tmp
tmpfs             32M   76K   32M    1% /var/log

 

Raspberry Pi はサーバ専用機がお似合い?

1.24時間動作時の電気代
消費電流の実測結果から、消費電力は、約2W(5V/0.4A)なので、1ヶ月の電気代はおよそ36円となります。(1kW/h=25円19銭として計算)
省電力なMicroServer(約30W)と比べても、1/10 ~ 1/15の電気代で済みますので、24時間稼動のアプライアンスサーバとして使うのが、”うってつけ”だと思います。(本来は、”教育用のコンピュータ”みたいですが・・・)
※GPIO , UARTやI2Cなどの機能を使用すると、ネットワークIFを装備した組み込み機器を簡単に作ることが出来ますので、いろいろな分野で活用できそうです。

2.動作スピード
1GHzにオーバークロックした状態でも、当方の環境では、安定して動作しています。
5時間にわたるカーネルのコンパイル動作でも、正常に動作し、まったく問題はありませんでした。
※コンパイル動作時(ケースへ組み入れた状態)のSoCの温度は、約60℃(室温20℃)でした。
 高負荷状態では、室温に対して、約40℃上昇するようですので、室温40℃までは、何とか持ちそうです。
※夏場の連続稼動を考慮すると、SoCへの放熱板の追加と、ケースの穴あけ加工が必要かも知れません。

3.USBコネクタからの給電
消費電流は、1GHzStatic動作時でも500mA程度に収まることが判りました。
気になっていたPCのUSBコネクタからの5V電源の供給は、問題なさそうです。(接続するPCに依存します)
※一般的なDesktop PCでは、ポリスイッチを使用して過電流制限を行っていますが、500mA程度なら、問題となることは、まず無いと思われます。(USB2.0の仕様は1ポートMin500mA)
※当面は、PCのUSBコネクタから電源を供給し、1GHzでの動作試験を継続していきます。

 

Raspberry Pi 1年で100万台を販売

Raspberry Pi は、2013年3月1日で誕生から1周年を迎え、累計販売台数が100万台に達したそうです。

当方は、まだ、2ヶ月ほどしか使用していませんが、ハードウェアは非常に安定しており、また、使いやすいOSと相まって、世界中で支持されているのだな~ と実感しています。

Raspberry Pi や SoftEther VPN といった、すばらしい”作品”を信じられない価格(SoftEther VPNにいたっては無償)で使えることに、感謝しないといけないですね。

 

以上で、「Raspberry Pi で消費電流を測定する」を終了します。

コメント

コメントを受け付けておりません。